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2016/12/11国語コラム④【俳句】
彩希塾国語担当の倉橋です。
今日は俳句についてお話していきます。
「松尾芭蕉は俳句の名人」
というフレーズにはおかしいところがあります。
どの部分かおわかりでしょうか?
実は、「俳句」を「発句」と変えるのが正解です。
ちなみに、正確に書くと
「松尾芭蕉は俳諧連歌における発句の名人」
となります。
俳句が和歌(短歌)から生まれたことは
ご存知の方も多いかと思います。
しかし、連歌(れんが)は耳慣れない方も
多くいるでしょう。
連歌は短歌の形式である「五・七・五・七・七」
を半分に区切って交互につなげていく文学で
「五・七・五」
↓
「七・七」
↓
「五・七・五」
・
・
・
と複数の人々でひとつの詩の世界を作り上げます。
連歌の始めの「五・七・五」が「発句」です。
連歌において俗っぽい(日常的な)趣を重視した
ものを俳諧連歌と言い、松尾芭蕉はこの
俳諧連歌の発句を独立させて、多くの作品を
残したのです。
「俳句」という言葉が登場するのは明治時代に
なってからのことで、正岡子規が「俳句」という
言葉を定着させたと言われています。
つまり、松尾芭蕉は「俳句」ではなく「発句」
を詠んでいたのです。
以上の話は中学校の定期試験でもよく問題になる
部分ですので、しっかり覚えておきましょう。
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